月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

~もやもやとの戦い~

 

 

昨日は朝7時に起きた。まだ早起きが習慣づいていないから7時に起きるだけでも一苦労。目標は基本6時に起きて、それから慣れてきたら5時に起きること。とりあえず、7時より遅く起きることはないようにしよう。まずは早く寝ないと起きられない。でもいったんは早く起きないと寝られない。どちらかが先だけど。

 

おもちとコーヒー。いつもの朝ごはん。それからロックフェラーと資本主義経済についてのメモをまとめる。知らなかったことがいっぱい。この提出は木曜日で、水曜日は5時間目まであって、もうひとつ提出するレポートがあるから今日中に終わらしたいところ。メモをみながら流れをつかみ、今日の空き時間でどれくらいまとめられるか考えてみる。ロックフェラーについての批評も書かなくてはいけない。どこをどう批評したらいいのだろう。あとはもう一つのレポート、ほんの少しのメモしか書いていない。約2000字は書かないといけない。でも絵の作品解釈だからほんの少しだけ楽しい。マグリットの絵について時代と様式、近代とのつながりを考え、それをまとめる。絵を選ぶことが一つの難所だったため、美術館の図録の誕生日のページにした。なんとなく、自分の誕生日の数字を見ていると少しだけ楽しくなるからだ。絵を見ているときにその数字が目に入るとがんばろうと思える。

 

絵の解釈についてのレポートを小分けして、まずは時代と画家についてまとめる。その残りは前日にしよう。ロックフェラーについてレポートの半分ほどまとめてから、1日の中でいつその課題ができるか考えていると、出発の時間が近づいてくる。服を決めていなかった。そんな時はいつも星座占いのラッキーカラーに頼る。その色がなければそれに近いものですます。このスカートにこの服は合わない!と焦っていたら時間がなくなってきた。前回着たようなパターンでいいやと少し、気分が下がった状態で家を出た。服がいまいちしっくりこない日、一日中憂鬱だ。朝はあんなに1日の計画を念入りに立てたのに、それをする気にもなれないほど。風もきつく、髪があれて、もやもやがたまる。なんとかして気分を上げないと1日を頑張れない。だから音楽を聴きながら駅へ向かう。でも、もやもやがたまっていると、いつも聴いて元気が出る曲でも心に響かない。ならばいっそ風に当たってなんにも考えないことにしよう。自分が歩く音だけ、風の音だけ、スカートが肌に当たる感覚だけ、それだけに集中すると心のとげが少しずつなめらかになっていった。

 

駅につくとなんだかいつもより人が多かった。小さなホームにたくさん人がいるだけで、また少しもやもやがたまってしまった。とりあえず、落ち着こう。本を読んで気分を上げよう。もう1年ほど同じ本を読んでいる。その本を読めば少しずつ落ち着いてくる。最近は思う。お気に入りの1冊を何度も何度も毎日読み続ける、そのほうが自分にとって、全ての言葉が自分のものになるから多読するよりもいいんじゃないかなって。毎日読んでいるのに、読んでいるときの気分はいつも違うから、意外と毎日新しい発見がある。いつも1行1行納得して、すとんと落ちるまでじっくり読もうとしている。たとえその日その本を読まなくてもいつもカバンに入れておく。その1冊が入っているだけで心が安心する。自分だけのたった1冊の本。なんだかうまくいかない、そんなときでも、その本があれば、その本がちらっと視界に入れば私は本来の私に戻れる気がする。今はその1冊、本当の、自分にとって大切な1冊がこれからの生き方を変えるのかもしれない。その1冊があるから、1日を味わうことだってできる。

 

そうやっていつもの本を読みながら電車で学校へ向かう。付箋もはって、本のあちこちが傷んできているから見た目がかなりボロボロ。たまに、隣に座ったおばさまにじろじろ見られたりする。いつも覗いてくる人、本当に苦手だなあと思いながら本の中身が見えないように狭めて読んだりする。そちらから見たら見たでこちらのほうが変わっているとか思っているのかも。どっちもどっちだな。もう何度も読んだけど、こんな一文あったんだ!と発見して気持ちが上がった。今日もこれで頑張れそう。意気揚々と学校へ向かっていった。

 

今日の授業は哲学から。今日の話は「想起説」、魂は生まれ変わりだから知らないことはない、忘れてしまっているだけ、学習はかつて知っていたものを思い起こさせるためにする。なるほどなぁと思いながら、なるほどと思うことは自分は「想起説」を知っていたのかな?などと思った。そのほかにも教わったこともある。でも今日一番の聞いて楽しかった、と思えるものはこれだった。次の授業は倫理学。さっきの授業と同じ先生。環世界と環境について教えてもらった。知らないことを知ること、自分にとって新しいことを学ぶことは好き。でも今日は意識が飛んでいた。授業中違うところにいた気分だった。寝てたわけではないけれど、聞こえてこなかった。その次の授業は行政法、さっきの授業とおんなじ教室。ずっと同じ席に座っている。先生の言葉がなかなか耳に入ってこず、またも違う空間へ行っていた。そんなときに思い出すのが、忘れていたけれど楽しかった思い出。あの時、あの子と一緒にいたからとっても楽しい時間を過ごしていたんだなって思い出して心がほんのり温かくなった。

 

今日はぼんやりしていたけれど、木曜日に提出するレポートを思い出して目が覚めた。帰りの電車の中で何を書こうか、どういう流れでまとめてみようかと考えを膨らます。電車の中の人はとっても疲れている人、何かにイライラしてそうな人、とにかく今が楽しそうな中学生や高校生、ひたすらきょろきょろしている人。電車の中はいつ見ても飽きない。いろんな人がいるなあって見ていて楽しい。少し前のことだけど、悪口を言い合うおばさんたちがいた。とっても大きな声で負のオーラがあふれ出ていた。迷惑そうな人もいたけれど、私は私で見ていてなるほどなぁと感心していた。悪口を言っている時、それを聞いている時、ますますヒートアップしていくとき、みるみるおばさんの顔が変化していった。まるで犬が敵を見つけたときかのように。悪口のオーラが醜い顔を作っていった。悪口はこわい、人を獣に戻していくかのようだった。その感情をコントロールできるのが人間、理性を忘れずに人間でいよう、と思った。

 

最近は温かくて涼しいから、学校帰り駅を3つほど前に降りて歩いて帰る。ここ最近はずっとどんな人になりたいかって毎日想像している。いろんな人を見て、この人のこんなところあこがれるなって思ったら、そんなふうに自分がなるにはどうしたらいいのかな、って考えてみる。他には自分の直したいところを思い出して、今日はそれを少しでも改善できたのかなって反省する。こんなにふわふわ考えていられるのは今の時間だけなんだろうな、そう思って今は好きなだけふわふわしておこうと思った。

 

家についたらごはんとお風呂。そしてレポートを書く。電車の中で考えた構成を一気にパソコンに打ち込んで少しずつ修正していく。出来は7割くらい。これ以上考えてもうまく描けない、まだあと1日あるから今日はこの辺でやめとこう。ぼんやり夜の風に当たりながら、明日もいい一日にしようと思いながら少しだけ本を読んで寝た。明日は新しい一日、またゼロからスタートしよう。

 

そういえば、気づいたらもやもやはなくなっていた。何でだろう、まあなくなったからいっか。昨日の振り返り、おわり。

 

特に何にもないけど何かある大学生の日常①