月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

ひなたぼっこ

前日に風邪をひきはじめて

今日も身体がだるいまま学校へきた

 

お昼になる頃、今日一日身体がもたないな

帰りたいなと思っていたら、

相次いで残りの授業がすべて休講になった

 

こんなにもすべての科目が同時に、

なんてありがたいんだろうと思いながら

帰ることにした

 

こんなに日が射すあたたかい時間に帰ることがめずらしくて、高校時代のテスト期間を思い出す

 

風も気持ちよくて、

日もあたたかくて、

空がびっくりするほどあかるくて、

きれいな水色で、

 

どうして今まで

こんなにも一日がきれいな時間に

灰色の建物の中にいて、

外はこんなにも気持ちいいのに

空調の効いたつくられた空間にいたのだろう

 

中で息苦しさを抱えていた時間、

外はこんなにもきれいで、

晴れやかだったんだ

 

ひとつひとつの建物が、

ありありとしっかり在る

色鮮やかで、とてもクリア

 

私は今までこのきれいな時間を味わわずに、

どこにいたんだろう

 

いつもは、くすんで空と一体化してしまっている山しか知らなかった

 

それなのに、

今は、オレンジ色も赤色も、鮮やかな緑色も、いつもの山が本当の色を教えてくれる

 

こんなにもきれいな景色が外にあったなんて

こんなにも心おどる空間が外にあったなんて

私は、本当に何をしていたんだろう

 

 

これからは、中で苦しくなったら、

外は明るいんだ、外は広々としてきれいで、

とっても明るいよってことを覚えておこう