月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

好きな作家

 

お題「好きな作家」

 

私の好きな作家さんは

おーなり由子さんです。

 

今まで読んできた本は、

『365日のスプーン』『幸福な質問』『しあわせな葉っぱ』

『きれいな色とことば』『ミルクのお茶』です。

 

 

まだまだ少ないです。

偶然図書館の中で『365日のスプーン』に出会い、

そこから好きになって少しずつ読み始めたところです。

 

まだまだおーなり由子さんについて知らないことばかりですが、

おーなりさんが書くやさしくてやわらかくて温かい世界が大好きです。

 

そして、大阪出身ということ、

おーなりさんの誕生日が2月18日、私の誕生日が2月19日で1日違い!

という共通点のおかげで

なんだかうれしい気分になれるのです。

 

おーなりさんの本を読むたびに、

この一文を読むとまたあたたかい気持ちになれる!

と思った言葉たちを小さな文庫本ノートに書き写していっています。

私にとっての好きなものノート、沈んだときに元気になれるノート、

今ではそんな大切な存在になっています。

 

おーなりさんが紡ぐ言葉にふれていると

ことばで表せない感情ことばで表せる感情と同様に大切だと感じます。

 

実を言うと、今までそういったふわっとしたものが苦手でした。

なんだかもやもやして、心の中にうずく感じが苦手だったからです。

 

でも、『365日のスプーン』を読むうちに

ことばで表せない感情は無視してはいけないと思いました。

無視してしまえば一瞬で消えてしまうはかない感情、

それをいつまでも持っておくということではなく、

自分がそう思ったということは、

自分にとって大切な感情なんだと思います。

だからこそ、覚えておく、というところまでいかなくても

そういった思いを持った、ということに気づくことは大切だと思ったのです。

 

ブログをはじめたきっかけもここにつながります。

今まで何を思ってきたのか、それは案外忘れてしまうような気がします。

だからこそ、その日の自分が何を思っていたのかを記録したいと思い、

はじめたのです。そして、記録すればまた明日、また別の思いや感情を抱いて

どんどん前へ進んでいけると感じました。

 

では、わたしが『365日のスプーン』の中で好きなものを紹介していきます。

 

 

さて。

たちどまって、かんがんえよう。

 

わたしがこころおどるのは

どっちの道だろうか。  3月1日

 

 

迷ったとき、いつまでも自分の心おどる道を選んでいたいと

心から思います。

 

 

胸をひらいて深呼吸。

 

死にたくなるようなむずかしい話や

ちいさい箱に閉じこめられるような

決まりごとはもういらない。

              7月12日

 

 

これはもう、そのままに、そう思います。

そして次が一番好きな言葉です。

 

 

「夢」

 

「夢」とは

なりたい職業ではなくて

「あした」に恋をすること。

 

今をうれしく生きるために見る未来。

しっかりと目をあけて、見る。

              12月13日

 

 

今まで「何になりたい?」「夢は何?」と幾度となく聞かれてきましたが、

私はそのたびに首をかしげて何も言えなかったことを思い出します。

 

すでにある職業が、なぜ自分がそれになりたいとわかるのか

これから先のことなんて何にも知らないのに、

なぜその先を決めてしまうのだろう、

そんなことばかり考えていました。

 

でも、この言葉のおかげで今までの自分が救われたようになりました。

 

 「あした」に恋をする

この一言で、私にも夢がある!と言っていいんだと感じました。

明日を楽しみに待つ、そのことが私にとっての小さくて大きな「夢」なんだと

感じることができました。

 

そして、最近、もうひとつ夢ができました。

それは『幸福な質問』を読み終えて、感じた「夢」でした。

 

『幸福な質問』の中では、恋人同士のやさしい会話が繰り返されます。

たとえば、

 

もしも

明日の朝起きたら

わたしがまっ黒なクマになってたら

あなたどうする?

そりゃあびっくりするな。

「ぼくを食べないで」って言うよ。

それから

朝ごはん何が食べたいか

きみにきいて用意してあげる

 

やっぱりハチミツ、好きかな?

 

 

このようにあたたかい恋人同士の会話が繰り返されます。

私のお気に入りのふたりの会話は、

 

じゃあ

公園を一緒に歩いていて

あなたがぱっと振り返ったら

わたしは大きな木になっていて言葉をしゃべる女の子の木になってるの 

すぐに住んでる家をひきはらってテントを買うよ

きみの好きな服を

枝のあちこちにつってあげる

 

木のぼりは得意なほうなんだ

 

 

もしも自分が大きな木になってしまったら…

何もできない、動けない、どうしよう…

私だったらそう考えてしまいます。

でも、こんなふうに答えてくれる人もいるんだ!と

心が軽く温かくなりました。

 

 

そして、これを読んで感じた「夢」というのは、

どんなときもいっしょに同じ方向を見つめることができる人に出会いたい!

ということです。

 

この本では恋人同士だったけれど、 

友達同士でも一緒に前を向けたり、

一緒に過去を見つめてみたり…

そんなふうに同じ方向を見つめられる人と日々を過ごせたら

これほど幸せなことないんじゃないかな、と思います。

 

そういった人に出会えるように、

私自身が成長していかなくてはいけません。

 

前を向いて歩いていたら、

いつか一緒に前を向いて歩いてくれる人がそばに現れますように!

 

この夢は、本当にちょっとした夢で、

特にこれです!と宣言できる夢ではないですが、

少しだけでも見つけることができた、大切な小さな夢です。

 

今はもっと目標にすべきことがあると思いますが、

こういった面での夢は今までなかったため、

今は新鮮な気持ちでその夢が叶うことを願っています。

 

それでは、しめくくりに『365日のスプーン』から

心が明るくなる言葉を3つ。

 

ひみつの計画を            

行動にうつす。

         12月14日

 

 

 猫のまねをして

のびをする。

 

きゅうっと。

       12月7日

 

 

 

 

 

こんど晴れたら

「さようなら」

を言うことにする。

       10月16日

 

 

  

 

 はっきりと述べられる夢がない私に、

 少しずつ、小さな夢を与えて、見つけさせてくれた

好きな作家さんのお話でした。

 

こんど晴れたら、

夢がないと嘆くわたしに

「さようなら」

 

いつまでも前を向いて、

明日を見つめていよう。

 

お題「好きな作家」