月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

目が覚めたら

夢から目が覚めても、

まだ夢を見ていたくて何度も目を閉じる

 

また一度目を閉じると、

もう一度さっき見ていた風景が広がる

 

頭は起きている

でも体はまだ目の向こうの場所にいる

 

もう一度この夢の風景を楽しめるかな

もう一度この夢の中で動けるかな

 

 

夢の中にいたあらゆるものも

みんな起きてきて、少しずつ、

さっきの風景は静止画になっていく

 

もうそろそろ目を覚ます時間

さっきの風景に会うことはもうないかも

 

さっきの風景にいたあらゆるものぜんぶ、

それぞれの空間に戻っていく

 

また会えるかな

たこの風景で会えるかな

 

そうやって、 少しずつ、

さっきの風景の記憶は消えてく

何もなかったことになる

 

もう目の向こうの風景は見えない

 一夜だけの記憶の風景