月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

ホームセンター内のペットショップ、そこで思ってたこと

かわいいなぁとポメラニアンをずっと見ていた。これからこの子はどんな家に行くのかな、大きくなったらどんな雰囲気になるのかな、なんて思っていた。でも、ふと、もしも自分がこの中にいたら、と考えてしまった。

 

もし自分がこの小さな部屋でずっと、いつまでも中にいたらどれだけ苦しいのだろう。小さな部屋で何時間も何日も、外へ出られる日が約束されない中で、何も持たない自分がただいるだけ、それに耐えることができるだろうか。消えたくなってもそれを自分でできない。これからを自分で決めることもできない。自分で選べない生き方を、受け入れていきるしかない。

 

どれだけ苦しいことなんだろう。

でも、それを苦しいと感じるのは、私が外の世界を知っていて他の楽しみを知っているからだろうか。どこへでも行ける自由を持っているからだろうか。それは私しか知らない、だから、ここにいる犬や猫たちは苦しいと知らないのだろうか。だからといって、彼らが苦しくないわけではないはずだ。もちろん見つめている人間が、自分達を苦しそうだと見ていることは知らないと思うけれど。

 

私だけの主観で彼らが苦しいと思うのは、

彼らにとって失礼なことなのかな。

 

そう思うと、どの犬もストレスを抱えて苦しそうに見えて、どうしようもなくなった。すべてがよくわからなくなって、ただかわいいな、という思いが複雑に入り乱れてしまった。

 

多くの問題が入り乱れて、今に至っているだろう。それはどこから手をつけたらいいのか分からない。だけど、彼らが、自分で自分の生きる道を選べない苦しさだけでも知っておくべきなんじゃないかと思った。

 

彼らはきっと、生き方を選ぶなんて考えを知らないけれど、生き方を選べるという考えを知っている私たちが、選べない存在がいると考えることも時に必要なんだと思う。

 

今まで考えてこなかった自分がどれだけ恵まれた存在だったのかと、ふと思った一日でした。