朝早くからとじこまった室内にいると、
朝の光が見たい、つかみたいと心から思う。
外ではやわらかい朝の光が少しずつ外の世界を照らし始めている。
少しずつ広がる朝の光の環っかが空の一番高いところにいって、
私の立つところまで光が降りてくる。
そうしたら私は朝の光を集めて、
つかんで、ふんわりと感じていたい。
そのあとはきっと、一日中元気で過ごすことができる。
私に朝の光が満ち満ちていくまで朝見ていたい。
でも、ここにいるとそれはできない。
朝の光さえ見えない。
もっと近くで見たい、奥深くから、心から朝の光を見たい。
でも見えない。
でも、見えた。
きっと朝の光の環っかが空の一番高いところに達したんだろうか。
部屋のすみっこから真ん中にかけて大きな三角形が部屋に映し出された。
そうか、中にいても、朝の光は見えるんだ、
ここに映し出してくれるのか、そう知れた。