高校の頃に出会った先生は、好きなことよりできることをした方がいい、と言っていた。できることをした方が、自信もつくし、繰り返しているうちにきっと好きになるだろうからと。
でもそれじゃなんか楽しくないような気がする、とずっと思っていた。すでにできていることをやり続ける、それでそれを好きになるだろうか。
好きなことは楽しい。
でもなかなか芽がでない。
好きなことって、よく"うまくいかない"とセットで考えられる気がする。なんでうまくいかないのか。もしかすると、好きなことって自分ができることの対極にある、と考えているから、あこがれを持って、好き、と感じているのかもしれない。
好きなことってもしかしたら勘違い?
好きなことはあえて自分ができないことをわざわざ探してきて、それができる自分に憧れを持っていて、やっぱり好きなことで生きるのって難しい、とか考えたりする。
じゃあなんで、自分ができることはなぜ自分はできるのか。そう考えると、今までの自分は、それがなんの理由もなく好きで、続けて、繰り返していたからできるようになったんじゃないかと思う。ならばできることは、本来自分が好きなことなんじゃないかな。できることをなぜ自分はできるのか考えてみたら自分の本来の好きが見つかるのかもしれない。
じゃあ好きってなんだ!
好きなことってなんだ!
きっと、考えて考えて理由をつけた好きなことが無理があるものなのだろう。そして、なんの理由もなく好きなものが本当に自分の好きなことになるんだろうな。それに気づくには、あらゆる考えに覆われた自分を初期化して、ふと感じる自分の素直な思いを聞いてみないとわからないのかもしれない。
理由があって好きなこと。
理由がなくて好きなこと。
好きなこととできること。
なんの理由もなくできることが、
自分にとっての本当の好きなこと。
それなら、自分の道筋がほんのり照らされるような、そんな気がする。