月の葉っぱ

夜明けはもうすぐそこに。

通学が一番の思い出

 

高校時代の一番の思い出は?

その問いは大抵、修学旅行や行事を答える質問になっている

 

いつも面倒だから、

行事を答えてしまうけれど、

本当の思い出は、 行事ではなく 、教室の中での日常でもなく、

 

ただ黙々とひとりで

自転車で学校に向かっていた時間が

自分にとって一番大切な思い出だと思う

 

一人で学校へ向かう 自転車の音、

自分のこぐ音 と自然の時間

 

一人で家へ向かう

自分だけの自分のための時間

 

その日あったことを思い出したり、

どんな日々を過ごしたいかほわほわと想像してみたり

 

もくもくと前へこぎつづける

 

大雨が降っても 自転車で通った

どんなに暑い日もどんなに寒い日も

自転車で通った

 

自分にとっては一番、自分と向き合える大切な時間だったから

 

たった40分だけだったけど

自分にとって大切な静かな時間で

今も思い出すと、 幸せだったなぁと思う

 

今は電車だから いつも人にかこまれている

友達に会えば、目的地に着くまでずっと一緒

最後まで話続けなくてはいけない

 

ずっと一人で目的地に向かえる幸せに

最近気づいた

 

一人で学校へ向かって、教室に着いたときの友達がいる安心感、40分しかだまっていないのに、人と話せる!と嬉しくなったり

 

風の中を通り抜けていく

自転車に乗っているときが一番自然と近かった

 

でも今は電車の中で

こもったにおい ホームのにおい

 

自転車だと人が流れていくように離れていったのに 、今は長い時間同じ人が近くにいて 少し息苦しい

 

自然がそばにない

外の景色にあってももちろん足りない

 

直に外にいた頃は 、外の空気を思う存分に吸えていたのに

 

一日の中で失敗をしたとき、後悔することをしてしまったとき、 自転車に乗れば いつもの自分に戻れた気がしていた

 

そこでいつも自分反省会

家には持ち帰らないようにしていた

 

通学が一番の思い出なんて

おかしい、と思われるかもしれない

 

でも、その通学の時間が

今の自分に大きく影響している

 

また自転車乗りたいな 

ふらふらと、ではなく、目的地に向かうなかで、自由な時間を過ごせるあの時間

 

一人で自転車

久しぶりにやるとまた何か思い出すかもしれない、また何か見つけたいな